第11回 Hakuju ギター・フェスタ2016 武満徹へのオマージュ2

2016年

①8月19日(金)

19:00開演(18:30開場) 第一夜

全席指定5,000円(税込)

②8月20日(土)

16:00開演(15:30開場) 旬のギタリストを聴く ※休憩なし約45分

全席自由1,000円(税込)

③8月20日(土)

18:30開演(18:00開場) 第二夜

全席指定5,000円(税込)

④8月21日(日)

15:00開演(14:30開場) フィナーレ

全席指定5,000円(税込)

第11回目を迎える<Hakujuギター・フェスタ2016>は、第1回目に続き再び、今年没後20年を迎えた作曲家「武満徹」を特集します。

1日目は、武満のギター作品が生まれるきっかけとなった荘村清志が、武満への委嘱作品他を演奏。後半はギター演奏だけでなく、アレンジャーとしての評価も高い鈴木大介の編曲で、武満が生み出した多彩な映画音楽を鈴木大介、荘村清志、福田進一のギターでお楽しみいただきます。2日目の前半は福田進一のソロ、後半に世界的フルート奏者、工藤重典が参加、荘村清志福田進一による武満のギター・デュオ作品、さらにアコーディオニストcobaによるギターのための新作も世界初演します。そして同日開催の若手ギタリストの登竜門「旬のギタリストを聴く」には、高いテクニックと表現力を誇る逸材、猪居謙が登場。最終日はグラミー賞にもノミネートされたフランスの人気ギタリスト、ジェレミー・ジューヴのソロと、世界を舞台に活躍する注目のカウンターテナー藤木大地が登場、荘村清志、福田進一と共に武満による歌曲作品をお届けします。日本が誇る偉大な作曲家、武満徹の世界を3日間で網羅します。
また1階サロンでは、今年も「ギター・マルシェ」を開催。ギター関連のCD、楽譜、小物等の販売から、爪のお手入れワンポイントアドバイスコーナーなど、ギターファンが楽しめる空間にぜひお立ち寄りください。

[プログラム]

8月19日(金)19:00開演 第一夜

荘村清志 ソロ
[出演] 荘村清志(ギター)

武満徹: すべては薄明のなかで ~ギターのための4つの小品
エキノクス
フォリオス
武満徹編: 「ギターのための12の歌」より

インターナショナル(ピエール・ドジュイテール)
ロンドンデリーの歌(アイルランド民謡)
星の世界(チャールズ・C・コンヴァース)
ヘイ・ジュード(ジョン・レノン / ポール・マッカートニー)


武満のフィルム・ミュージック
[出演] 鈴木大介、荘村清志、福田進一(ギター)

武満徹: どですかでん
つゆのあとさき
ワルツ~「他人の顔」
めぐりあい
伊豆の踊り子
しあわせ
弾痕
21歳の父
青幻記
素晴らしい悪女
あこがれ
ホゼー・トレス

ギター・マルシェ 8月20日(土) 15:30~20:00
会場:1F 入場無料
CD、楽譜、ギター関連グッズ販売、ギター展示、爪のお手入れワンポイントアドバイスコーナーなど、
ギターファンが楽しめる空間へお立ち寄りください。

8月20日(土)16:00開演 旬のギタリストを聴く

猪居謙リサイタル
[出演] 猪居謙(ギター)

ブローウェル:悲歌 ~イン・メモリアム・トオル・タケミツ
バリオス:大聖堂
ブローウェル:ハープと影~武満徹への讃歌
ドメニコーニ:アナトリア民謡による変奏曲
ディアンス:トリアエラ

8月20日(土)18:30開演 第二夜

福田進一 ソロ
[出演] 福田進一(ギター)

武満徹: ギターのための小品 ~シルヴァーノ・ブゾッティの60歳の誕生日に
武満徹編: 「ギターのための12の歌」より

ヒア・ゼア・アンド・エヴリウェア(ジョン・レノン / ポール・マッカートニー)
早春賦(中田章)
サマータイム(ジョージ・ガーシュウィン)
シークレット・ラヴ(サミー・フェイン)
ミッシェル(ジョン・レノン / ポール・マッカートニー)

武満徹:ラストワルツ

ブローウェル: ソナタ第5番 「アルス・コンビナトリア / 結合術」(日本初演)

武満が描く風景 ~coba新曲世界初演
[出演] 工藤重典(フルート) 荘村清志、福田進一(ギター)

武満徹: 海へ [工藤&福田]
エアー(遺作) [工藤]
不良少年 [荘村&福田]
ヒロシマという名の少年 [荘村&福田]

coba:委嘱新曲(世界初演)

8月21日(日)15:00開演 フィナーレ

ジェレミー・ジューヴ ソロ
[出演] ジェレミー・ジューヴ(ギター)

デュプレッシー: 夜想曲 第1番
新作(世界初演)
武満徹: 森のなかで ~ギターのための3つの小品
武満徹編: 「ギターのための12の歌」より

エスタデイ(ジョン・レノン / ポール・マッカートニー)
オーバー・ザ・レインボー(ハロルド・アーレン)
失われた恋(ジョセフ・コスマ)

デュプレッシー:ウランバートル


武満SONGS
[出演] 藤木大地(カウンターテナー) 荘村清志、福田進一(ギター)

武満徹: 「SONGS」より

めぐり逢い
素晴らしい悪女
三月の歌
ワルツ~「他人の顔」
さようなら
死んだ男の残したものは
MI・YO・TA
小さな空
翼、他

[プロフィール]

荘村清志(ギター) Kiyoshi Shomura, guitar

荘村清志は実力、人気ともに日本を代表するギター奏者として近年ますます充実した活動を展開している。2014年デビュー45周年を記念して東京にて大友直人指揮東京都交響楽団と協奏曲3曲を演奏。15年10月にはイ・ムジチ合奏団と共演、レコーディングを行い、ジュリアーニ、ヴィヴァルディのギター協奏曲を含むアルバムが16年1月にリリース予定。また16年は武満徹の没後20年に際し、同氏のギター曲を各地で演奏する予定。9歳からギターを始める。1963年来日した巨匠ナルシソ・イエペスに認められ、翌年スペインに渡り師事。67年、68年にはヨーロッパ各地でリサイタルを行い、69年の日本デビュー・リサイタルで、「テクニック、音楽性ともに第一人者」との高い評価を得た。71年には北米各都市で28回にのぼる公演を開き、国際的評価を確実なものにする。74年にはNHK教育テレビ「ギターを弾こう」に講師として出演し、一躍日本全国にその名と実力が知られることになった。以後、リサイタルや、日本の主要オーケストラとの共演ほか、99年マルク・グローウェルス(フルート)、01年グローウェルスと、インマ・ゴンザレス(カスタネット)との共演、04年女優の岸田今日子とのコラボレーションによる《ギターと朗読の庭》のツアーを行い、カステルヌオーヴォ=テデスコの「プラテーロとわたし」をメインにした内容が好評を博すなど、ギターの魅力をさまざまな形で伝えている。08年にはミラノ弦楽合奏団の日本ツアーにソリストとして参加、円熟した演奏を聴かせた。現代のギター作品を意欲的に取り上げるだけでなく、日本人作曲家に多数の作品を委嘱、初演するなど、ギターのレパートリー拡大にも大きく貢献している。特に武満徹には74年に「フォリオス」、93年に「エキノクス」を委嘱、77年荘村のために編曲された「ギターのための12の歌」を初演・録音、96年には「森のなかで」を全曲初演している。05年にはCD《郷愁のショーロ》をリリース、アコーディオンのシュテファン・フッソングをゲストに、猿谷紀郎の委嘱新曲と新アレンジを含む意欲的なアルバムで、東京や大阪で記念コンサートも開催された。08年ビルバオ交響楽団の定期演奏会に出演。《アランフェス協奏曲》を録音。09年にCDをリリース、また同団との日本ツアーを行い好評を博した。07年にはNHK教育テレビ「趣味悠々」に講師として登場し、改めて日本ギター界の第一人者としての存在を強く印象づけた。現在、東京音楽大学客員教授。


(C)得能通弘 CHROME

福田進一(ギター) Shin-ichi Fukuda, guitar

大阪船場に生まれる。11歳より故・斎藤達也に師事。1977年に渡欧、パリ・エコールノルマル音楽院にてアルベルト・ポンセに、キジアナ音楽院にてオスカー・ギリアに師事した後、81年パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝、さらに内外で輝かしい賞歴を重ねた。以後35年、ソロ・リサイタル、主要オーケストラとの協演、超一流ソリストとの共演など、福田の国際的な演奏活動はとどまることを知らない。既に世界数十カ国の主要都市でリサイタルを行い、バロックや19世紀ギター音楽の再発見から現代作品まで、その幅広いレパートリーと、ボーダーレスな音楽への姿勢は世界の音楽ファンを魅了している。近年の特筆すべき演奏活動として、キューバの巨匠レオ・ブローウェルから協奏曲「コンチェルト・ダ・レクイエム」を献呈され、2011年秋のブラジルのサンパウロ交響楽団との南米初演ツアーは大成功を収めた。ディスコグラフィーは既に80タイトルを超え、15年には荘村清志との初共演盤となる「DUO」(日本コロムビア)をリリース。最新作は16年1月にリリースされた「日本のギター作品集 第2集」(NAXOS)および「ザ・ベスト・オブ・ギター」(マイスターミュージック)。教育活動にも力を注ぎ、その門下から鈴木大介、村治佳織、大萩康司ら、ギター界の実力派スターたちを輩出。それに続く若手たちにも強い影響を与えている。現在は、世界各国の音楽大学でマスタークラスを持ち、上海音楽院(中国)、大阪音楽大学、広島エリザベト音楽大学、昭和音楽大学において客員教授を務めている。Hakuju ギター・フェスタ・プロデューサー。平成19年度外務大臣表彰。さらに平成23年度芸術選奨・文部科学大臣賞をギタリストとして初めて受賞した。

鈴木大介(ギター) Daisuke Suzuki, guitar

作曲家の武満徹から「今までに聴いたことがないようなギタリスト」と評されて以後、新しい世代の音楽家として常に注目され続けている。マリア・カナルス国際コンクール第3位、アレッサンドリア市国際ギター・コンクール優勝など数々のコンクールで受賞。2004年~06年まで8回にわたり、20世紀に生まれたギター音楽を毎回異なる視点でアプローチする演奏会「ギター・エラボレーション」をHakuju Hallで開催。05年には、ベルリン・パリ・東京にて、武満徹の舞台「マイ・ウェイ・ オブ・ライフ」でケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団と共演。同年タイ国際ギター・フェスティバルにも出演し、06年、再び招かれた。08年、ワシントンのケネディセンターにて開催されたジャパン・フェスティバルでの「A Tribute to Toru Takemitsu」に渡辺香津美、coba、八尋トモヒロと共に出演。10年にも、同メンバーでカーネギーホールおよびオレンジ・カウンティー・パフォーミング・アーツ・センター(カリフォルニア)にて再演、いずれも大好評を博した。内外の演奏家からの信頼も厚く、これまでに、クロード・ボリング、マーティン・テイラー、渡辺香津美、荘村清志、ブランドン・ロス、古部賢一、須川展也、天羽明惠、荒川洋らと共演を重ねている。また、小澤征爾が中心となって行われるサイトウ・キネン・フェスティバル松本には、ゲスト・プレイヤーおよびオーケストラ・メンバーとして、1997年以降頻繁に招かれている。07年にはジャズギタリストの鬼怒無月とのユニット「The DUO」を結成。各方面から高い評価を得ている。現代音楽の初演も多く、武満徹作曲「森のなかで」「スペクトラル・カンティクル」の世界初録音を始め、これまで、池辺晋一郎、猿谷紀郎、西村朗、伊左治直、林光ら、多くの作曲家による新作を初演している。アンサンブルとコンチェルトの膨大なレパートリーでの、明晰な解釈力と洗練された技術は、多方面からの評価を確立し、難度の高いプロジェクトにおけるファースト・コール・ギタリストの位置を維持している。美術館でのコンサートも数多く行っており、特に都立現代美術館での「田中一光展」(03年)、国立新美術館での「オルセー美術館展」(10年)、ブリヂストン美術館での「ドビュッシー、音楽と美術展」(12年)では、展示作品のテーマに即したプログラムをプロデュースし、大きな話題となった。斬新なレパートリーと新鮮な解釈によるアルバム制作はいずれも高い評価を受け、「カタロニア讃歌~鳥の歌 / 禁じられた遊び~」は05年度芸術祭優秀賞(レコード部門)を受賞。06年には武満徹の没後10年を記念し、映画音楽集「夢の引用」をリリース。07年、08年にリリースした「キネマ楽園」「キネマ楽園Ⅱ / 夜の太陽」は、ギター・ソロによる映画音楽のカバーで大ヒットなり、今日に至るまで同シリーズを全7作品リリースしている。また12年には、ピアソラ没後20年となる年に、世界でも例を見ない、多重録音による「タンゴ組曲」を収録した「アディオス・ノニーノ~アストル・ピアソラ作品集」をリリース。14年には「伊福部昭を弾く / 鈴木大介」をリリースし、各方面から絶賛された。最新CDは、自身初となるコンポジション作品集「12 Etudes for guitar solo」を中島ノブユキのプロデュースにより16年3月にリリース。これまでにNHK-FM「クラシック・リクエスト」(99年~01年)、「気ままにクラシック」(02年~08年3月)のパーソナリティーも務めた。第10回出光音楽賞、平成17年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。洗足学園音楽大学客員教授。横浜生まれ。ギターを市村員章、福田進一、尾尻雅弘の各氏に、作曲を川上哲夫、中島良史の両氏に師事。ほかに、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院においてエリオット・フィスク、ホアキン・クレルチの両氏に師事。


(C)Matsunao Kokubo

工藤重典(フルート) Shigenori Kudo, flute

札幌生まれ。1979年にパリ国立高等音楽院のJP.ランパル氏のクラスを一等賞で卒業。パリ国際フルートコンクール、ラ・ロッシェル現代音楽コンクール、ミュンヘン国際コンクール、ランパル国際フルートコンクールなどに入賞。これまでにザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、NHK交響楽団など国内外の主要オーケストラと共演している。また、JP.ランパル、ロストロポーヴィッチ、パスキエトリオ、ウィーン弦楽四重奏団、C.ボリング、V.D.ロスアンヘレス、J.ノーマンなどのソリスト達と共演も多い。リサイタルやマスタークラスを40ヶ国、180以上の都市で開催。また、CDやレコードは、これまでに60枚以上リリースしている。20年以上に渡り小澤征爾指揮 / サイトウ・キネン・オーケストラの首席フルーティストを務め、パリ・エコールノルマル、東京音楽大学、エリザベト音楽大学、大阪音楽大学にて後進の指導にもあたっている。現在、水戸室内管弦楽団首席奏者、オーケストラ・アンサンブル金沢特任首席奏者を務めている。2015年は、フルートを演奏し始めて50年目の記念プロジェクトを各地にて展開し成功をおさめた。文化庁芸術作品賞、村松賞、フランス国大統領賞、京都芸術祭特別賞を受賞。


(C)土居政則

ジェレミー・ジューヴ(ギター) Jéré́my Jouve, guitar

驚異的な技巧と明晰さ、華麗なダイナミズムとユニークなレパートリーを誇るジューヴは、70年代後半に生まれた「次世代の巨匠」のひとりである。(福田進一)


1979年、フランス生まれ。10歳でシャンベリ管弦楽団とヴィヴァルディの協奏曲を演奏。13歳でグルノーブル音楽院の1等賞を獲得。その後、エリック・フランセリーの教えを受け、大きな影響を受けた。18歳でパリに移り、エコール・ノルマル音楽院でアルベルト・ポンセに師事。パリ国立高等音楽院ではローラン・ディアンスの生徒となり、ギターと室内楽を修め、さらに同音楽院上級課程でも学んだ。2002年、ポーランドのティヒ国際コンクールを制覇。翌03年、メキシコで開かれたGFA(全米ギター協会)国際コンクールに優勝。翌04年から05年にかけ米国、カナダ、メキシコを演奏旅行、40回ものリサイタルを行った。これまでにモスクワ音楽院のホールやドイツ・イザローン音楽祭、フランス・モンペリエ音楽祭、ポーランドのサノク・ギターフェスティバル、在印アリアンス・フランセーズの舞台などに出演。ポーランドやチェコ共和国、ハンガリー、ギリシャ、イタリア、スイス、マケドニア、近年はアジアでの出演も増えている。クラシック音楽の様々な作曲家の手稿譜研究を重ね、作品構造を踏まえた理知的な解釈と圧倒的な技巧に定評がある。クラシック音楽のほかジャズやインド古典音楽、現代音楽に関心を寄せ、様々なグループのエレキギター奏者として舞台を重ねている。優れた室内楽奏者としてテノールのセバスティアン・ドロワや、97年GFA国際コンクール優勝者のジュディカエル・ペロワらと共に、幾つかのアンサンブルで定期的に演奏している。初CDは04年、ナクソスレーベルから「ギターリサイタル:ジェレミー・ジューヴ」。また08年以降、「ロドリーゴ:ギター作品集」をシリーズ・リリースしている。10年にはメルベイ・レーベルから、フランスで収録されたライヴのDVDが発売された。最新アルバムは、ユニークな作風で世界的に注目される異色のアーティスト、マティアス・デュプレッシーの作品集「Cavalcade」(Absilone)。


(C)Thomas Baltes

藤木大地(カウンターテナー) Daichi Fujiki, countertenor

2012年、日本音楽コンクール声楽部門第1位。権威ある同コンクールにおいて、史上初めてカウンターテナーが優勝したことは、大きな話題となった。 13年5月にボローニャ歌劇場に開場250周年記念として上演されたグルック「クレーリアの勝利」マンニオ役に抜擢されてデビュー。続いて6月には同劇場でバッティステッリ「イタリア式離婚狂想曲」カルメロ役で出演、11月には日生劇場でのライマン「リア」エドガー役(下野竜也氏指揮・読売日本交響楽団)を好演。17年4月にはライマン「メデア」(10年ウィーン国立歌劇場初演)ヘロルド役で日本人カウンターテナーとして初めてウィーン国立歌劇場にデビューすることが発表されるなど、バロックからコンテンポラリーまで幅広いレパートリーで国際的な活動を展開する、現在最も注目を集めるアーティストのひとりである。02年東京芸術大学卒業。05年新国立劇場オペラ研修所修了。文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリア・ボローニャ、ロームミュージックファンデーション奨学生としてウィーンに留学。 03年に新国立劇場公演「フィガロの結婚」(U.シルマー氏指揮)クルツィオ役でテノール歌手としてデビュー後、テノール歌手としての国内外での演奏活動の一方で、コンサートプロデュース、ウィーン国立歌劇場におけるオペラ制作についての研修、ウィーン国立音楽大学大学院での文化経営学の研究など、多彩に活動する。11年に歌手活動をカウンターテナーに転向。同年ローマ国際宗教音楽コンクールのファイナリスト。12年、第31回国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクールにてオーストリア代表として2年連続で選出され、世界大会でファイナリストとなり、ハンス・ガボア賞を受賞した。近年では、14年にオーケストラ・アンサンブル金沢のニューイヤーコンサート(井上道義氏指揮/全国4公演)、日本フィルハーモニー交響楽団(藤岡幸夫氏指揮)との「第九」アルトソロ、京都芸術センター主催のモノオペラ「ひとでなしの恋」(世界初演)主演。15年は東京オペラシティ文化財団主催「B→C:バッハからコンテンポラリーへ」への出演、王子ホール「バロック・ライヴ劇場」での鈴木優人氏との共演、いずみホールオペラ2015「魔笛」では童子役を好演し話題となった。16年は1月に行われた第59回NHKニューイヤーオペラコンサートに3年連続出演、7月には兵庫県立芸術文化センターで行われるブリテン「夏の夜の夢」(佐渡裕氏指揮)に主演が決定するなど活躍の場を広げている。第19回松方ホール音楽賞受賞。第25回青山音楽賞青山賞受賞。声楽を鈴木寛一、マイケル・チャンスなどの各氏に師事。宮崎県出身。ウィーン在住。


(C)K.Miura

猪居謙(ギター) Ken Inoi, guitar

1987年大阪市に生まれる。4歳よりギタリストである父、猪居信之の下でギターを始め、その後、福田進一氏にも師事。またピアノ、ソルフェージュを勝間恵子氏に師事。ドイツ、ワイマールの国立フランツ・リスト音楽大学に於いてT.ミュラー=ペリング氏に師事し2013年卒業、翌年同大学大学院修士課程修了。15年にイタリア、シエナのキジアーナ音楽院にてO.ギリア氏指導の下、最優秀ディプロマを取得。これまでに、第31回ギター音楽大賞グランプリ(第1位)、大阪府知事杯、知事賞(06年)、第21回コブレンツ国際ギターコンクール(ドイツ)J.ロドリーゴ作品最優秀演奏賞(13年)、第9回J.K.メルツ国際ギターコンクール(スロバキア)第2位(1位無し)(14年)、第2回台湾国際ギターコンクール第2位(14年)など数多くの国内外のコンクールで受賞している。11年NHK-FM放送「名曲リサイタル」に出演。15年3月にマイスターミュージックよりリリースしたデビューアルバム「ソナタ・ジョコーサ」はレコード芸術誌にて特選盤に選ばれる。同年、東京、大阪、名古屋、札幌にてデビュー・リサイタルを行う。16年NHK-FM放送「リサイタル・ノヴァ」に出演。現在、関西を中心に積極的に演奏活動を行っており、株式会社サロット(京都)クラシックギター科、及び、茨木六弦堂講師として後進の指導にもあたっている。

coba(作曲) coba, composer

数々の国際コンクールで優勝。以来、ヨーロッパ各国でのCDリリース、チャート1位獲得など、“coba”の名前と音楽は国境を越え世界の音楽シーンに影響を与え続けている。20年以上にわたり恒例化しているヨーロッパツアー、更にはアイスランド出身の歌姫ビョークのオファーによるワールドツアー参加など、今や日本を代表するアーティストとしてその名を世界に轟かせている。常にハイクオリティなサウンドを追究したその作品は国内外に高い評価を得る。アコーディオンのイメージをポップミュージックの世界で大きく変えたその音楽は今や“coba”というひとつの音楽ジャンルになったとも言われる。バンクーバーオリンピックの男子フィギュアスケートにて、cobaの「eye」でプログラムに臨んだ高橋大輔がメダルを獲得し、またロンドンオリンピックでは体操の寺本明日香選手が「時の扉」を使用。冬夏2シーズンに渡り、cobaの楽曲が世界の舞台で金字塔を打ち立てた。また、今日までプロデュースしてきた映画、舞台、テレビ、CM音楽は500作品を超える。その他演奏家やオーケストラへの委嘱作品を手がけるなど、作曲家としても多くの作品を生み出している。

後援:公益社団法人日本ギター連盟 / ショット・ミュージック株式会社
協力:株式会社現代ギター社 / 株式会社S.I.E.

オンライン予約

Hakuju Hallチケットセンター 電話:03-5478-8700

10:00~18:00
火~土(祝日・休館日を除く)

【DM会員先行発売】
4月23日(土)~4月28日(木)
※日・月・祝日 休み
【一般発売】
5月7日(土)~

1回目のHakujuギター・フェスタが開催された2006年は父の没後10周年の年だったこともあり、「武満徹へのオマージュ」というテーマで音楽祭のプログラムが組まれました。それからあっという間に10年の月日が流れ、その間にギター・フェスタは世界中のギター・ファンが注目する人気の音楽祭となりました。そして新しい10年に突入する11回目の今年のギター・フェスタでも父の作品を多く取り上げていただけるとのこと、本当に嬉しい限りです。

父はギターという楽器がとても好きでした。音、響きが好きだったのはもちろんのことですが、ギターが音楽のジャンルを超えて多くの人々に自由に演奏される楽器であることに、音楽本来の姿を感じていたのではないかと思います。父は闘病中、親しかった友人に“鯨のような優雅で頑健な肉体を持ち西も東もない海を泳ぎたい”と書いた葉書を送っていました。もしかすると父はギターという楽器に、さまざまな挑戦に耐えながらしなやかに広い海を泳ぐ、鯨の姿を見ていたのかもしれません。

今度のギター・フェスタでは、父が敬愛していたアコーディオニストであるcobaによるギター・デュオのための新曲も初演されます。(cobaさんの山小屋には、生前父が作曲に使っていたピアノが置いてあります。)

この夏のギター・フェスタで、素晴らしい演奏家の皆さんが、広大な音楽の海を、自由に大らかに泳いでいる姿を、父も空の彼方から見つめていることでしょう。

武満真樹