巡礼の旅 第2回 「伝統への挑戦」 全9回

~阪田知樹と辿󠄀るベートーヴェンとリストの軌跡~

2020年12月1日(火)

19:00開演(18:30開場) 【公演中止】

全席指定4,000円(税込)

【延期公演】

2021年12月1日(水)

19:00開演(18:30開場)

阪田知樹が挑む リスト編・ベートーヴェン交響曲全曲ツィクルス!

2016年にリスト国際コンクール第1位をはじめ、併せて6つの特別賞を受賞した阪田知樹が新シリーズ「巡礼の旅~阪田知樹と辿るベートーヴェンとリストの軌跡~」を2020年6月にスタートさせます。2人の巨匠ベートーヴェンとリストに焦点を当て、リストによる作品や編曲の名作と共に、リスト編曲のベートーヴェン交響曲全9曲に挑む一大プロジェクト!
第2回目は、「伝統への挑戦」と題し、前半には恐らく日本で初めて演奏されることになるのではと思われるリストの「ピアノ協奏曲 第2番」のピアノ独奏用初稿(1839年版)をお届けします。またゲストとしてヴァイオリンの成田達輝を招き、リストの「ヴァイオリンとピアノのためのデュオ(ソナタ) S.127/R461」を演奏。ヴァイオリンとピアノが織りなす超絶技巧に目を奪われることでしょう。そして、後半にはリスト編・ベートーヴェンの「交響曲 第2番」と充実のプログラムです。
2020年6月の第1回は公演まで4か月を余して早くも完売!今シリーズの注目度の高さが示されました。ベートーヴェン生誕250周年の年に、旬のピアニスト・阪田知樹が挑む、2人の巨匠ベートーヴェンとリストを辿る「巡礼の旅」第2回にどうぞご期待ください!

[出演]

阪田知樹(ピアノ)
ゲスト:成田達輝(ヴァイオリン)

[プログラム]

第2回 「伝統への挑戦」

リスト: ヴァイオリンとピアノのためのデュオ(ソナタ) S.127/R.461
※ゲスト:成田達輝(ヴァイオリン)

Liszt : Duo (Sonata) for Violin and Piano S.127/R.461

リスト:交響詩「オルフェウス」 S.98/R.415 (シュピロとリストによるピアノ独奏版)
Liszt : Orpheus S.98/R.415 (arranged by Spiro and Liszt for piano solo)

リスト:ピアノ協奏曲 第2番 イ長調 (ピアノ独奏用初稿・1839年版)
Liszt : Piano Concerto No.2 in A major (written in 1839 for piano solo)

ベートーヴェン/リスト:交響曲 第2番 ニ長調 S.464/R.128
Beethoven/Liszt : Symphony No.2 in D major S.464/R.128

[プロフィール]

阪田知樹(ピアノ) Tomoki Sakata, piano

2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール(ハンガリー・ブダペスト)第1位、併せて6つの特別賞受賞。83年の伝統を誇る当コンクール史上、アジア人男性ピアニスト初優勝の快挙。「まるで天使が弾いているかのようだ!」-Leslie Howard-と審査員満場一致、圧倒的優勝を飾る。19歳時に、第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて最年少入賞。「清澄なタッチ、優美な語り口の完全無欠な演奏」-Cincinnati Enquirer-と注目を集める。プラハ・ミュージックパフォーマンスに招かれ巨匠イヴァン・モラヴェッツ氏より高い評価を受けイヴァン・モラヴェッツ賞、アジア国際音楽コンクール第1位及び全部門中最優秀賞、第35回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、及び聴衆賞等5つの特別賞、クリーヴランド国際ピアノコンクールにてモーツァルト演奏における特別賞受賞。アレクサンドル・ラザレフ、ヴラディーミル・ヴァ―レック、レナード・スラットキン、ハワード・グリフィス、スタニスラフ・コチャノフスキー、ランダール・クレイグ・フライシャ、ゲルゲイ・ケッシェヤーク、バラーシュ・コチャール、アンドレイ・フェーヘル、矢崎彦太郎他諸氏指揮のもと、シュターツカペレ・ハレ、フォートワース交響楽団、ヤングスタウン交響楽団、ベーカーズフィールド交響楽団、ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団、ハンガリー国立歌劇場管弦楽団、ハンガリー放送交響楽団、チェコ国立交響楽団、モロッコ・フィルハーモニー、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団他と共演。ブレンターノ四重奏団、原田幸一郎、池田菊衛、磯村和英、毛利伯郎他諸氏と共演、室内楽奏者としても活躍。ドイツ、オーストリア、イタリア、フランス、イギリス、モナコ、スイス、ベルギー、ルクセンブルク、オランダ、ポーランド、チェコ、ハンガリー、ロシア、アメリカ、モロッコ、東京、横浜、大阪、名古屋、札幌、福岡等、国内外各地で演奏を重ね、ヴェルビエ音楽祭、ヤナーチェク国際音楽祭、ブリュッセル・ピアノ・フェスティバル等、国際音楽祭への出演多数。クレムリン音楽祭では、オール・リスト・プログラムでのリサイタル出演。名ピアニスト、ニコライ・ペトロフ氏が「世界一のリスト」と絶賛。クライバーン・ショパン・フェスティバルでのオール・ショパン・プログラムによるリサイタルは、「彼のヴィルトゥオーゾ的名技性、天性の叙情性、ピアノに向かう真摯な姿が感動を呼んだ」-Fort Worth Star-Telegram-と評される。ロシア国営テレビ、MDR中部ドイツ放送局、RSIスイス・イタリア語ラジオ放送局、RTSスイス・ロマンド・ラジオテレビ放送局、NHK-FM、FM横浜、テレビ朝日等に出演の他、アメリカ、ハンガリー、チェコ等に於いてもメディアにて放送される。18年、ドイツの名門ライプツィヒ・ゲヴァントハウスにて、リサイタルデビューを果たし、フランクフルト・アルテオーパーでは、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番を演奏。ハンガリーでは、ブダペスト・リスト音楽院大ホールを皮切りに、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番のコンサート・ツアーを行う。ハンブルク・エルプフィルハーモニー、ロンドン、ニューヨークでのリサイタルでは高評を得た。20年3月に世界初録音を含む交響曲、協奏曲、オペラ、自身の編曲による歌曲などピアノの限界に挑んだアルバムをリリース。自身による作曲・編曲作品は、横浜みなとみらいホール、紀尾井ホール、浜離宮朝日ホールなどにて演奏されている。18年には、「アルト・サクソフォーンとピアノのためのソナチネ」(17年作曲)が、東京オペラシティ・コンサートホールにて世界初演された。5歳よりピアノを始め、西川秀人、渡辺健二、パウル・バドゥラ=スコダ、アリエ・ヴァルディの各氏に師事。6歳より作曲を始め、音楽理論・作曲を高橋千佳子、永冨正之、松本日之春の各氏に師事。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を経て、ハノーファー音楽演劇メディア大学に特別首席入学(学士、修士号をともに最優秀の成績で取得)し、現在同大学ソリスト課程ピアノ科に在籍。世界的ピアニストを輩出し続ける「コモ湖国際ピアノアカデミー」の最年少生徒として認められて以来、イタリアでも研鑽を積んでいる。(公財)江副記念リクルート財団奨学生、(公財)RMF奨学生。1993年名古屋市生まれ、横浜市・ハノーファー在住。17年横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。


(C)HIDEKI NAMAI

成田達輝(ヴァイオリン) Tatsuki Narita, violin

1992年生まれ。札幌で3 歳よりヴァイオリンを始める。2010年ローム ミュージック ファンデーション奨学生に選ばれる。ロン=ティボー国際コンクール(10)エリザベート王妃国際音楽コンクール(12)、仙台国際音楽コンクール(13)でそれぞれ第2位受賞。これまでに、ペトル・アルトリヒテル、オーギュスタン・デュメイ、ピエタリ・インキネンなど著名指揮者および国内外のオーケストラと多数共演している。現代の作曲家とのコラボレーションも積極的に行っており、特に酒井健治とは関係が深く、ヴァイオリンとピアノのためのCHASMを委嘱したほか、サントリー芸術財団サマーフェスティバルで成田が演奏した酒井健治作曲のヴァイオリン協奏曲 “G線上で” は芥川作曲賞を受賞した。17年11月には一柳慧作曲のヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲を世界初演(チェロ:堤剛)。これまでに、澤田まさ子、市川映子、藤原浜雄、ジャン=ジャック・カントロフ、スヴェトリン・ルセフ、フローリン・シゲティ、田中綾子の各氏に師事。リリースしたCDは「成田達輝デビュー!サン=サーンス、フランク、フォーレ、パガニーニ」(ピアノ:テオ・フシュヌレ)。海外での演奏活動も積極的に行っており、18年8月と19年2月には韓国平昌で行われた音楽祭に参加し、ソン・ヨルム、スヴェトリン・ルセフらと共演。18年にはミンスクで行われたユーリ・バシュメット音楽祭にも参加している。使用楽器は、アントニオ・ストラディヴァリ黄金期の “Tartini” 1711年製。(宗次コレクションより貸与)。


(C)Marco Borggreve

[シリーズ全内容](年2回・全9回)

第1回 「旅の始まり」 2020年6月30日(火)
シューベルト/リスト:宗教的歌曲 S.562/R.247より 第1曲 “連祷”
ベートーヴェン/リスト:アデライーデ S.466/R.121

リスト: 「パガニーニによる超絶技巧練習曲集」 S.140/R.3aより 第3番 変イ短調
“ラ・カンパネッラ” (1838年版)

モーツァルト/リスト:「ドン・ジョヴァンニ」の回想 S.418/R.228
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第1番 ハ長調 S.464/R.128

第2回 「伝統への挑戦」 2020年12月1日(火)
今回公演。

第3回 「ベートーヴェンとリストの『英雄』」
リスト:「超絶技巧練習曲集」 S.139/R.2bより 第4番 ニ短調 「マゼッパ」
リスト:「超絶技巧練習曲集」 S.139/R.2bより 第7番 「英雄」
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第3番 変ホ長調 S.464/R.128 「英雄」 他

第4回 「詩情」
リスト:愛の夢 第3番 夜想曲 変イ長調 S.541/R.211
リスト:「詩的で宗教的な調べ」 S.173/R.14より
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第4番 変ロ長調 S.464/R.128 他

第5回 「絶望、そして歓び」
リスト:巡礼の年 第2年 「イタリア」 S.161/R.10より
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第5番 ハ短調 S.464/R.128 他

第6回 「ベートーヴェンとリストの『田園』」
リスト:巡礼の年 第1年「スイス」 S.160/R.10より
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第6番 ヘ長調 S.464/R.128 「田園」 他

第7回 「舞踏の聖化」
リスト:「19のハンガリー狂詩曲」 S.244/R.106より 第12番 嬰ハ短調
ワーグナー/リスト:楽劇「マイスタージンガー」より “冬の静かな炉ばたで” S.448/R.281
リスト:リヒャルト・ワーグナーの墓に S.202/R.85
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第7番 イ長調 S.464/R.128 他

第8回 「古典回帰」
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178/R.21
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第8番 ヘ長調 S.464/R.128 他

第9回 「2人の大作曲家とシラー」
ベートーヴェン/リスト:交響曲 第9番 ニ短調 S.464/R.128 「合唱付き」 他

後援:駐日ハンガリー大使館/一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)

メッセージ

「伝統への挑戦」というタイトルを冠した第2回公演では、作曲家リストを語る上で欠かせない作品とベートーヴェンの交響曲 第2番をお届け致します。
ショパンが2曲のピアノ協奏曲のうち、実は第2番を先に作曲していたように、リストも作曲に着手したのはピアノ協奏曲 第2番が先でした。ピアノ独奏用の楽譜に書き込まれた最初の草稿に改訂を重ねて、最終的に1861年に完成したのがピアノ協奏曲 第2番。今回演奏するのは、恐らく日本で初めて演奏されることになるのではと思われる1839年に書かれたピアノ独奏用初稿です。
改訂の経過では「交響的協奏曲」との名称を与えられていたこのピアノ協奏曲と合わせて演奏するのは、交響詩「オルフェウス」。リストが創始したといわれるオーケストラ作品の形態である交響詩は、その後様々な作曲家の手によって作曲され、西洋音楽史上にリストが与えた最も大きな影響の一つと考えられています。彼は交響詩を13曲遺しており、「オルフェウス」はその4作目にあたります。ヴァイマールの宮廷劇場にてギリシャ神話に基づくグルックのオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」を指揮したリストは、このオペラへの序曲としてこの曲を作曲したと言われています。古典的名作オペラに新たに序曲風な作品を書き下ろすという先代の作曲家への賛美或いは挑戦ともとれるこのアイディアは、多くの編曲作品などを手がけたリストらしいものだと私は思います。本公演では、リスト監修によるピアノ独奏編曲版でお聴きいただきます。
リストが室内楽の作品を書いていることは、あまり知られていません。
パガニーニの演奏に触発されたリストは、とりわけヴァイオリン作品を多く遺しています。
今回演奏する1960年代に発見された「ヴァイオリンとピアノの為のデュオ(度々ソナタと表記される)」は、ショパンの「マズルカ op.6-2」を主題に、ヴァイオリンとピアノの超絶技巧が展開される意欲作となっております。
協奏曲という枠組みから大きく離れたピアノ協奏曲、古典オペラへの独自の序奏、交響詩という新しい世界。先人の音楽に影響を受けながらも、自身の音楽を生み出そうとしていたベートーヴェンとリストの挑戦をお聴き頂けたらと思います。

阪田知樹