Hakujuの歌曲
ブラームスの愛と死

~ 小山由美 メゾ・ソプラノ

2020年9月21日(月・祝)

15:00開演(14:30開場) 【公演中止】

全席指定5,000円(税込)

【延期公演】

2021年10月2日(土)

15:00開演(14:30開場)

バイロイト音楽祭や欧州各地の歌劇場で豊富な実績をもち、世界の第一線で、ワーグナーをはじめとするオペラのドラマティックな役を演じて活躍を続ける一方、ドイツ歌曲の楽譜編集を手掛け、ドイツのマンハイム音楽大学では教鞭をとるなど、アカデミックな活動も精力的にこなすメゾ・ソプラノの小山由美。Hakuju Hallの主催公演では過去2回にわたり、彼女の優れた企画力を活かし、ユニークなプログラムでその声の芸術を紹介してきました。
今回は小山の名声を不動のものとしたワーグナーの壮大なオペラとは対極にある、ドイツ・ロマン派の大作曲家ブラームスの歌曲に迫ります。ドイツ民謡に材をとった、恋する青年の素朴な心がそのまま歌になったような曲から、晩年の彼の死生観や諦念を反映した深遠で宗教的な曲まで、ブラームスが63年の生涯に残した豊穣な歌の数々をじっくりと味わっていただきます。共演者には、過去2回の公演でも絶賛された佐藤正浩を再度迎えます。指揮者としても活躍する佐藤。小山の歌唱によりそいながら、ハーモニーの色合いの精妙な変化や、重層的な音の構造を巧みに引き出し、曲の描く心理の襞まで表現するピアノの魅力も大きな聴きどころです。
座席数300席のHakuju Hallは歌曲リサイタルにとって理想的な空間。ブラームスの母国ドイツで長年鍛えた小山の歌唱で、ドイツ語の一つ一つの言葉もつぶさに聴き取りながら、大作曲家の心模様をじっくりと体験していただけることでしょう。

[出演]

小山由美(メゾ・ソプラノ)
佐藤正浩(ピアノ)

[プログラム]

ブラームス Brahms:
「49のドイツ民謡集」より
第15曲 “お姉さん” 第25曲 “ぼくの彼女はバラ色の唇をしている” 第42曲 “静かな夜に”
No.15 “Schwesterlein” No.25 “Mein Mädel hat einen Rosenmund”
No.42 “In stiller Nacht” from ‘49 Deutsche Volkslieder’

4つの厳粛な歌 op.121
4 Ernste Gesänge op.121

「4つの歌」より “永遠の愛” op.43-1
“Von ewiger Liebe” from ‘4 Gesänge’ op.43-1

「5つのリート」より “教会墓地で” op.105-4
“Auf dem Kirchhofe” from ‘5 Lieder’ op.105-4

「8つのリートと歌」より “湖上で” op.59-2
“Auf dem See” from ‘8 Lieder und Gesänge’ op.59-2

[プロフィール]

小山由美(メゾ・ソプラノ) Yumi Koyama, mezzo-soprano

東京藝術大学卒業。同大学院修了後、渡欧。シュトゥットガルト音楽大在学中より活動を始める。ドイツ主要都市でのコンサート、及びサンクト・ペテルブルクでロシア歌曲によるリサイタルで好評を博し、現代音楽ではニューハンプシャー音楽祭(米)、ダルムシュタット(独)、パリ・プレゾンス現代音楽祭、その他多数のコンサート、ラジオ、テレビ出演、録音を手がける。シノーポリ指揮『ワルキューレ』でローマ歌劇場に出演後、バイロイト音楽祭に5年連続出演。ウェールス・ワーグナーフェスティバル(墺)での『ローエングリン』オルトルートがウィーン音楽批評メルケルに絶賛されるなど、ワーグナー歌手として活躍。国内では《ニーベルングの指環》をはじめとするワーグナー作品、『サロメ』ヘロディアス、『カルメン』題名役、『ルル』ゲシュヴィッツ伯爵令嬢等で卓越した演唱が高い評価を得る他、デュトワ、準・メルクル、チョン・ミョンフンら世界的指揮者やN響、読響、東フィル等主要オーケストラと共演し、ソリストとしても第一人者の評価を確立。「NHKニューイヤーオペラ・コンサート」でも存在感ある歌唱を示す。2007年第4回ロシヤ歌曲賞、08年第40回サントリー音楽賞受賞など、わが国を代表するメゾ・ソプラノとして第一線で活躍を続けている。CD「憧れを知る者のみが... ロシア歌曲集」(フォンテック)等をリリース。19年には全音出版「ドイツ歌曲集1、2巻」の編集を手掛けた。マンハイム音楽大学で00年より教鞭をとっている。ドイツ・シュトゥットガルト在住。二期会会員。


(C)堀田力丸

佐藤正浩(ピアノ) Masahiro Sato, piano

東京藝術大学声楽科卒業。ジュリアード音楽院ピアノ伴奏科修士過程修了。1993年サンフランシスコ・オペラにて専属ピアニストとして活躍を開始。95年ケント・ナガノの招きでリヨン国立歌劇場(仏)の首席コレペティトールとなり、ナガノ氏のもと2つの世界初演を含む多数の公演を成功に導く。また、チョン・ミョンフン、ゲルギエフ等のアシスタントとしてパリ・シャトレ座、ラヴェンナ音楽祭、ウィーン芸術週間等で活躍。99年ダーティントン音楽祭(英)にて『イドメネオ』を指揮しデビュー。翌年も同音楽祭で『ナクソス島のアリアドネ』に招かれ、また新国立劇場で『オルフェオとエウリディーチェ』を指揮し日本デビュー。近年では日生劇場『カルメン』、新国立劇場『トスカ』、『愛の妙薬』等を指揮し、「音楽現代」誌上で《私が注目する指揮者たち》の一人に挙げられる。他にもプーランク『カルメル会修道女の対話』、マスネ『マノンの肖像』等を指揮し、卓越したフランスオペラの解釈を評価される。東京芸術劇場コンサートオペラシリーズでは『ドン・カルロス』(仏語版日本初演)『サムソンとデリラ』、『真珠とり』を取り上げ、上演機会の少ない作品に新たな光をあてる。これまでに読響、東フィル、東響、アンサンブル金沢等を指揮。ザ・オペラ・バンド、Orchestre “Les Champs-Lyrics” を創設。愛知県立芸術大学講師、慶応義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団常任指揮者。

メッセージ

Hakuju Hall初回のコンサートでお送りした “悪女・百花繚乱”、第2弾 “20世紀の知られざる名曲” に続いて今回はロマン派の代表作曲家 “ブラームスの愛と死” をお届けします。
ブラームスは生涯に渡って声楽曲、合唱曲や歌曲を多く残しています。今回は初期の作品から晩年までの傑作ばかりを選びました。
まず素朴な恋心を方言で歌う “ドイツ民謡集” より数曲、有名なブラームスの “子守唄” やヴァイオリン・ソナタに聴かれる “雨の歌”、 “日曜日”、 “永遠の歌” 等に代表される歌曲集の中より数曲、そしてクララ・シューマンの死を悼み、交響曲のような趣きを持つブラームス人生最後の作品 “4つの厳粛な歌”。
それらを通してブラームスの愛と死を見つめていきたいと思います。

小山由美