仲道郁代 ベートーヴェンへの道全6回
ベートーヴェン 鍵盤の宇宙 第3回「ベートーヴェンと北斎」

2020年7月4日(土)

15:00開演(14:30開場) 【公演中止】

全席指定6,000円(税込)

ピアニスト仲道郁代と当ホールとが組んで、昨年からスタートさせた3年間全6回にわたるプロジェクト「仲道郁代 ベートーヴェンへの道」。
彼女がライフワークとしてきたベートーヴェンをとりあげるこのシリーズのテーマは「ベートーヴェンと偉大な魂との対話」。哲学、美術、宗教、文学など、洋の東西を超えた偉人たちとの対比を通してベートーヴェンの生涯・音楽を読み解き、その真実にせまる画期的なプロジェクトです。仲道による充実のベートーヴェン演奏、仲道と文筆家・文化芸術プロデューサーの浦久俊彦とのトークが相まって、あらためてベートーヴェンの偉大さと向きあう貴重な機会となることでしょう。
今回ベートーヴェンと対置されるのは、彼と同時期の日本に生きた絵師・葛飾北斎です。日本とヨーロッパとで、各々絵画の領域、音楽の領域での革命的な業績を成し遂げ、その後の世界の芸術に多大な影響を与えた二人。現代の私たちの魂をも揺さぶる彼らの芸術の偉大さは一体どこにあるのか。そのような知的好奇心にもお応えする公演をお届けします。

[出演]

仲道郁代(ピアノ/トーク)
浦久俊彦(ナビゲーター)

[プログラム]

ベートーヴェン:
Beethoven :

ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 op.53 「ワルトシュタイン」
Piano Sonata No.21 in C major op.53 “Waldstein”

ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 op.57 「熱情」
Piano Sonata No.23 in f minor op.57 “Appassionata”

ピアノ・ソナタ 第25番 ト長調 op.79
Piano Sonata No.25 in G major op.79

[プロフィール]

仲道郁代(ピアノ/トーク) Ikuyo Nakamichi, piano / talk

4歳からピアノを始める。桐朋学園大学1年在学中に第51回日本音楽コンクール第1位、増沢賞を受賞。文化庁在外研修員としてミュンヘン国立音楽大学に留学。ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、メンデルスゾーン・コンクール第1位メンデルスゾーン賞、エリザベート王妃国際音楽コンクール第5位と受賞を重ね、以後ヨーロッパと日本で本格的な演奏活動を開始。88年に村松賞、93年にモービル音楽奨励賞を受賞。古典派からロマン派まで幅広いレパートリーを持ち、日本の主要オーケストラはもとより、海外のオーケストラとの共演も数多く、人気、実力ともに日本を代表するピアニストとして活動している。これまでにサラステ指揮フィンランド放送交響楽団、マゼール指揮ピッツバーグ交響楽団、バイエルン放送交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ズッカーマン指揮イギリス室内管弦楽団(ECO)、フリューベック・デ・ブルゴス指揮ベルリン放送交響楽団、P.ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団などのソリストとして迎えられ高い評価を得ている。また、99年にはカーネギーホールでリサイタル・デビュー、2001年にはサンクトペテルブルグ、ベルリン・フィルハーモニーホールでコンチェルト・デビュー。05年には、英国チャールズ皇太子夫妻ご臨席のもとウィンザー城で行われたイギリス室内管弦楽団(ECO)主催の「結婚祝祭コンサート」に出演し絶賛された。室内楽ではストルツマン、ハーゲン弦楽四重奏団、ブランディス弦楽四重奏団、ベルリン・フィル八重奏団、ゲヴァントハウス弦楽四重奏団等と日本ツアーを行い、いずれも好評を博す。CDはソニー・ミュージックジャパンと専属契約を結び、レコード・アカデミー賞受賞CDを含む「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集」や、「モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集」、「シューマン:ファンタジー」、古楽器での録音など多数リリースしている。著作には『ピアノの名器と名曲』『ショパン 鍵盤のミステリー』『ベートーヴェン 鍵盤の宇宙』(ナツメ社)、『ピアニストはおもしろい』(春秋社)等がある。18年よりベートーヴェン没後200周年の27年に向けて「仲道郁代Road to 2027プロジェクト」をスタートし、春と秋にリサイタルシリーズを展開中。一般社団法人音楽がヒラク未来代表理事、一般財団法人地域創造理事、桐朋学園大学教授、大阪音楽大学特任教授。


(C)Kiyotaka Saito

浦久俊彦(ナビゲーター) Toshihiko Urahisa, navigator

文筆家、文化芸術プロデューサー。サラマンカホール音楽監督、代官山未来音楽塾塾頭、一般財団欧州日本藝術財団代表理事、三島市文化アドバイザー。パリで音楽学、歴史社会学、哲学、美学を学び、フランスを拠点に、音楽、アートの分野だけでなく、M.O.F.(フランス最優秀職人)の支援など、幅広く文化芸術プロデューサーとして活躍。帰国後、三井住友海上しらかわホールのエグゼクティブ・ディレクターを経て、現在、浦久俊彦事務所代表。多彩なアーティストのオリジナル企画を手がけ、文化芸術ナビゲートとして全国で活躍するなど、一流アーティストからの信頼も厚い。また、日本とヨーロッパの文化交流活動、音楽をよりよい社会創りに活かす人材の育成、地域の音楽文化の振興など、その活動は多岐にわたる。著書に『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』、『悪魔と呼ばれたヴァイオリニスト』(以上、新潮社)、『138億年の音楽史』(講談社)などがある。


(C)新津保建秀

企画制作:浦久俊彦事務所
協力:株式会社ヤマハミュージックジャパン

※第3回は “ベートーヴェンと北斎” から “ベートーヴェンとルター” に変更させていただきます。“ベートーヴェンと北斎” は2022年開催で調整中です。ご了承ください。

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メッセージ

ベートーヴェンという はてしなき宇宙

その音楽はヨーロッパの精神的支柱ともいわれた楽聖ベートーヴェン。「苦悩を突き抜けて、歓喜へ」という不屈の精神とともに、彼の音楽は海を越えて、日本でも広く愛されてきました。ところで、わたしたちは、ベートーヴェンが「誰だったのか」を本当に知っているといえるでしょうか。革命期という激動のヨーロッパを生きた彼は、なぜ音楽で真実を求めつづけたのか。どのような哲学を己の信条とし、どのような信仰を生きる糧としたのか。ベートーヴェンという偉大な魂を、洋の東西を超えた偉大な魂たちと対比させる画期的なプロジェクト第三弾!テーマは「ベートーヴェンと北斎」。かたや19世紀ヨーロッパ激動の時代を生きたベートーヴェンと、江戸中期から後期にいたる江戸文化の最盛期を絵筆一本で駈け抜けた北斎。洋の東西は異なれど、ともに同時代を生きた偉大な魂を、時間芸術としての絵画と音楽から読み解くという、かつてない試みです。江戸とウィーンが時空を超えて交錯するパラレルワールドに、どうぞご期待下さい!

浦久俊彦(文筆家・文化芸術プロデューサー)


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「第3回 ベートーヴェンと北斎」 ミニ・コラム
東西引っ越し魔対決!?
転居の背後にある創造の秘密とは?

ベートーヴェン79回。北斎93回。これは、ふたりが生涯に引っ越した回数です。ベートーヴェンは57歳、北斎は89歳という人生を全うしますが、近所トラブルに加えて夏の避暑期ごとに転居を繰り返したベートーヴェンと、絵を描くことに熱中するあまり部屋の掃除をせず、汚れるたびに引っ越したという北斎。それぞれに事情は異なるものの、そこからみえてくるのは、執念ともいえるすさまじい創作エネルギーと転居との関係です。ベートーヴェンも北斎も、晩年までひたすら自分の殻を破り続けて新たな作風に挑んだ芸術家でした。まるでヤドカリが殻を変えて成長するように、もし転居が新たな創作意欲を刺激したとすれば、転地療法ならぬ「転居療法」という効果が、もしかすると時代を超えようとする芸術家のたゆまぬ創造力のエネルギーになっていたのかもしれません。

(筆:浦久俊彦)

<シリーズ次回以降の内容>

第4回 「ベートーヴェンとルター」
(テーマ 宗教 プロテスタントとドイツ精神)

予定曲目: ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 op.27-2 「月光」 他

第5回 「ベートーヴェンとクリムト」
(テーマ ウィーン世紀末と芸術)

予定曲目: ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 op.101 他

第6回 「ベートーヴェンとシェイクスピア」
(テーマ 劇文学と音楽)

予定曲目: ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 op.31-2 「テンペスト」 他