原田英代 レクチャー
~ロシア帝政時代のピアニストから受け継がれたものとは~

2020年3月13日(金)

19:00開始(18:30開場)

全席自由1,500円(税込)
会場:(株)白寿生科学研究所 本社ビル2階・大研修室
(レクチャーのチケットはHakuju Hallチケットセンターお電話のみの取り扱いとなります。)

ロシアの巨匠ヴィクトル・メルジャーノフの愛弟子として学び、ロシア・ピアニズムを継承する数少ない日本人ピアニストである原田英代。これまでも、マスタークラスやレクチャーを通して、奏法による弦の震え方・音の響き方の違いや、ロシア文学者の亀山郁夫先生を招いてのロシア文化レクチャーなど、多角的にロシア・ピアニズムをご紹介してきました。第4回となる今回は、原田自身によるトークとともに、映像資料を駆使しながら、ロシア・ピアニズムの真髄に迫ります。

[講師]

原田英代(ピアノ)

[プロフィール]

原田英代(ピアノ) Hideyo Harada, piano

井口愛子、弘中孝の各氏に師事し、東京藝術大学および同大学院にて松浦豊明氏に師事。その後渡欧し、シュトゥットガルト国立音楽大学とウィーン国立音楽大学で学び、モスクワ音楽院のヴィクトール・メルジャーノフ教授の下で研鑚を積む。1984年ジュネーヴ国際コンクール最高位、91年シューベルト国際ピアノ・コンクール第1位、93年モスクワにおける第1回ラフマニノフ国際ピアノ・コンクールで旧西側参加者の中で唯一入賞を果たす。これまでに、NHK響、読売日響、日本フィル、新日本フィル、広島響、スイス・ロマンド管、WDRケルン放響、南西ドイツ・フィル、ジョルジュ・エネスコ・フィル、チェコ・ナショナル響など、世界各地のオーケストラと共演し、マルチェロ・ヴィオッティ、クリスティアン・アルミンク、ウラディーミル・ヴァーレック、尾高忠明、小泉和裕、円光寺雅彦、本名徹二などの指揮者と共演。また室内楽では、ボロディン弦楽四重奏団、堀正文、ラティツァ・ホンダ=ローゼンベルク、ミハイル・シモニアン(ヴァイオリン)、イェンス=ペーター・マインツ(チェロ)、ローマン・トレーケル(バリトン)等と共演している。また、ラインガウ、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン、ベートーヴェン、ルートヴィクスブルク、メクレンブルク・フォアポンメルン等、ドイツの主要音楽祭に定期的に出演するほか、ドイツを代表する俳優たちとの朗読付きコンサートを開催し、ヨーロッパの各地で高い評価を獲得している。特にドイツ演劇界の最高峰と謳われる大女優コリンナ・ハールフォーフとの共演は「強力なデュオ」と讃えられている。
2003年より〈シューベルト・チクルス(全10回)〉を、12年には〈連続演奏会「作曲家の絆」〉を開催。ピアノ独奏、室内楽、歌曲などの幅広いジャンルの作品を網羅したプログラムを展開し、朝日新聞において、ボロディン弦楽四重奏団との公演で「とてつもないピアニスト」と称され絶賛された。録音はアウディーテ・レーベルより、「グリーグ:抒情小曲集より」、「チャイコフスキー:「四季」、ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲」、「シューマン:幻想曲 ハ長調/クライスレリアーナ/アラベスク」、「シューベルト:さすらい人幻想曲/ピアノ・ソナタ 第21番」、フォンテックより「プレイズ・ショパン&スクリャービン」、ディヴォックスより「シューベルト/リスト/J.S.バッハ/フェインベルク/間宮芳生:ピアノ作品集」等、CDを多数リリース。イギリスの「グラモフォン」誌で推薦盤、ドイツの「フォノ・フォーラム」誌で〈今月の星〉、日本の「レコード芸術」誌で特選盤に選ばれるなど、世界各国のクラシック音楽雑誌や新聞各紙でも高い評価を獲得している。12年には、明治神宮にて行われた明治天皇百年祭にて奉納演奏を行い、大きな話題となった。99年中国電力協賛第5回エネルギア音楽賞、01年山口県芸術文化振興奨励賞受賞。01~05年、秋吉台音楽ゼミナールの音楽監督を務めた。近年は国際コンクールの審査員を務めるほか、ドイツとギリシャでマスタークラスを定期的に開催している。14年、みすず書房より初となる著書「ロシア・ピアニズムの贈り物」を出版。ロシア・ピアニズムの継承者としてレクチャーコンサートにも精力的に取り組んでおり、深い見識と身体論を交えた独自の音楽論を展開し注目されている。ベルリン在住。


(C)Uwe Arens

Hakuju Hallチケットセンター 電話:03-5478-8700

10:00~18:00
火~土(祝日・休館日を除く)

【DM会員先行発売】
9月21日(土)~9月27日(金)
※日・月・祝日 休み
※DM会員限定まとめ割もあります。
 詳細はお問合せください。

【一般発売】
9月28日(土)~

[公演テーマ]

第1回 「さすらい」 2017年3月 (終了)
第2回 「葛藤」 2018年3月 (終了)
第3回 「変容」 2019年3月 (終了)
第4回 「統一」2020年3月17日(火)開催
第5回 「光」 2021年3月開催予定

メッセージ

「ロシア帝政時代のピアニストから受け継がれたものとは」

ベートーヴェン生誕250年にちなんで、ベートーヴェンの作風の変遷についてお話します。ラフマニノフが「ベートーヴェンの初期と後期の作品を比べると別人物の作品のようだ」と言っているように、作風は大きく変化します。
古典的な音楽スタイルを好んだシューマンは、後期のベートーヴェンから多くを受け継ぎながら、文学からも多くの影響を受け、独特の音楽を生み出しました。シューマンの音楽に存在する二面性、中でもフロレスタンとオイゼビウスという二つの相対する人物が展開する幻想の世界は、そのまま人間の複雑な深層心理を表現していました。しかしこの二面性はやがてこの作曲家の作品から姿を消し、彼の精神を蝕んでいきます。
シューマンを好んだチャイコフスキーとラフマニノフは、ドイツの伝統的な音楽理論を受け継ぎながらも、ロシアの雰囲気を活かす音楽を確立しました。ドイツ的な音楽とロシア的な音楽の違いは文学や映画の力を借りるとより深く知ることができるため、今回のレクチャーではロシアの映画も紹介しつつ探りたいと思います。帝政ロシア時代の伝統を受け継いだピアニストの演奏スタイルについても、動画や当時の録音とともにお話しします。

原田英代