原支配人による公演レビュー

2023年12月02日 (土)

【原支配人による公演レビュー】
2023年11月21日(火) ~N響メンバーによる室内楽シリーズ~ N響チェンバー・ソロイスツ 第6回 開館20周年を珠玉の弦楽作品で彩る

「N響 チェンバー・ソロイスツ」の第6回を行いました。第1回はフランス近代の音楽、第2回はマーラーの交響曲 第10番の室内オーケストラ版/日本初演、第3回はJ.C.バッハとモーツァルト、第4回はR.シュトラウスのメタモルフォーゼン、第5回は木管2番奏者によるコンサートと、これまで様々な内容で開催してきました。当初は東急文化村、NHK交響楽団、ハクジュホールという3社で奥渋谷を盛り上げようと考え始めた企画ですが、コロナ禍、NHKホールの改修、東急百貨店本店の閉店に伴うBunkamuraの長期休館(オーチャードホールのみ日曜・祝日を中心に稼働中)が重なり、なかなか思い通りに進みませんでした。そんな中、NHK交響楽団のメンバーとの調整がうまくいき、このシリーズを半年に1回開催するようになりました。最初は産みの苦しみがありましたが、回を重ねるにつれハクジュホールとN響メンバーのスタンス等が分かるようになり、とても良い関係でコンサートを行うことができています。
今回は弦楽器奏者8名にご出演いただくことになり、中心メンバーとお話した際にメンデルスゾーンの弦楽八重奏曲をリクエストさせていただきました。開館20周年にちなんで二重奏、四重奏、六重奏、八重奏を足すと2+4+6+8=20になるというプログラムで、前半はモーツァルトとブラームスが20代後半に作った作品、後半はモーツァルトとメンデルスゾーンが10代後半に作った作品です。今年4月にN響のゲスト・コンサートマスターに就任された郷古廉さんを初めて迎えてのコンサートになりました。最初の郷古さんと佐々木亮さんのデュオから集中力が高く、気持ちよさそうなオーラが出ているのを感じました。モーツァルトの弦楽四重奏曲 第13番はニ短調の抑制的な音楽ですが、他の3曲は作曲家の若い頃の作品ということもあり、熱く朗々と演奏されているのがとても印象に残りました。
個人的な話になりますが、ブラームスの弦楽六重奏曲 第1番とメンデルスゾーンの弦楽八重奏曲は第1ヴィオラで演奏したことがあり、特にメンデルスゾーンの第1楽章は20年以上前に結婚式の披露宴で家内と演奏したほどに好きで思い出のある曲です。この曲とR.シュトラウスのメタモルフォーゼンをハクジュホールで聴くというのは開館以来の夢、目標でもあり、20年目にしてN響の豪華メンバーに叶えていただいたという記念の日になりました。チケットもほぼ完売で多くのお客様に楽しんでいただき、本当にありがたい夜になりました。

2023年11月21日(火) ~N響メンバーによる室内楽シリーズ~ N響チェンバー・ソロイスツ 第6回 開館20周年を珠玉の弦楽作品で彩る 19:00開演
[出演]
郷古廉、宇根京子、大宮臨太郎、三又治彦(以上、ヴァイオリン)
佐々木亮、三国レイチェル由依(以上、ヴィオラ)
中実穂、宮坂拡志(以上、チェロ)

[プログラム]
W.A.モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423
J.ブラームス:弦楽六重奏曲 第1番 変ロ長調 op.18
W.A.モーツァルト:弦楽四重奏曲 第13番 ニ短調 K.173
F.メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 op.20

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